篠山城
篠山城大書院
家康が築城を命じた山陰道要衝の篠山城。その大書院は、ほぼ同時期建造の京都二条城二の丸御殿大広間書院に匹敵する規模と装飾だった。2000年に復元された書院には、狩野派絵師が描いた屏風絵が障壁画として転用され、その時空間を再現する。大書院は謁見の間であり、江戸城の黒・白書院を代理した。平和期の権力維持構築空間である。
〒669-2332 兵庫県篠山市北新町2-3
史跡篠山城跡二の丸内 TEL:079-552-4500
東博百選
樫鳥糸(カシドリイト)肩赤威(カタアカオドシ)胴丸 秋田一季氏寄贈
室町時代 15世紀 東京国立博物館蔵
樫鳥糸肩赤威胴丸
兜は、花弁を縁取る色のように、金メッキで筋飾り、総覆輪(フクリン)の四十八間の筋鉢で、その正面の神仏の守護を得るその前立は、鍬形(クワガタ)と日輪をデザイン。 胴体を囲い、右脇で引き合わす鎧の胴丸は、黒漆を塗った小さな鉄板を、紺糸に紅染めの赤糸を、斜めに打ち込む組み糸(樫鳥)で、とじ連ねる(威)、 大袖の上段、肩の部分は、赤糸で威す。 首から襟(エリ)を守るシコロの両側が外に反理、矢の攻撃を防ぐ吹返(フキカエシ)をはじめ胸板などに、藻の文様の中に獅子や蝶を型染めした、室町時代からの図柄の正平韋(ショウヘイガワ)といわれる、なめしの染韋(ソメカワ)を用いる。 胴に、兜と袖を配する胴丸の代表的な名品。