若狭小浜は日本海側の列島中央に位置する。奈良時代以降天皇家の食料を送る「御食国(みけつくに)」で、大陸や半島との海上交通の要地として栄え、鯖(さば)街道で京の都と深く繋がり、多くの祭礼や芸能を伝承する。内外海半島(うちとみはんとう)北側の蘇洞門は、花崗岩が浸食された奇岩・洞門・洞窟の造形美が6kmに渡る、古代から交易船を見守った豪壮な景観だ。
福井県小浜市
TEL:0770-52-3111(若狭湾観光株式会社 若狭フィッシャーマンズ・ワーフ)
袈裟などの衣類を運ぶ箱。仙人が金・銀の宮殿に住むと、古代中国で言われた東の海に現れる島、蓬莱山を長寿の亀や鶴と描く。 蓋(フタ)のような形のため、別の箱の身と組み合わされた。 しかし側面の松喰鶴(マツクイヅル)の向きから、もともとは単独で、衣服を入れる広蓋(ヒロブタ)や髪道具など一時入れる乱箱(ミダレバコ)のように衣類等を整理・運ぶためのものと推定される。 金粉を蒔いた後に、絵を研ぎ出す技法、研出蒔絵を、疎と密に使い分け、表現する幻想性。平安時代後期の蒔絵の名品。
ベンガラを塗った丹彩土器。高さ10.5cm。同時期に京都市の遺跡から出土した土器と酷似する。若狭三方湖に注ぐ「はす川」と「高瀬川」の合流地点である鳥浜貝塚遺跡から、約5000年前の木船や縄文漆器の逸品「赤色漆塗り櫛」が出土する。縄文前期に、高度に製作技法が発展する縄文文化のうねりがあったことを伝える。
〒917-0241 福井県小浜市遠敷2丁目104
TEL:0770-56-0525
出雲神話の大国主は木の俣で殺され、再生し、逃げたりする。キリストも十字架という木の俣で死と再生をする。大国主の伝承は、世界にまたがる世界樹伝説や洪水伝説や迷宮伝説が断片的にかかわる。著者は、「見えざる旅人」がたえまなくやってきた日本では、その気でめぐりめぐればキリストとも大国主とも出会えるとする。
中西進 文藝春秋
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