鴨川市郷土資料館
宝暦2(1752)年、房総半島外房の下打墨村に生まれた武志伊八郎信由は、彫物大工となり、欄間に波を彫る。波を彫ったら日本一、「関東に行ったら波を彫るな。」とまで言わせた。伊八が捉える波の一瞬の動きは、現代の高感度カメラに匹敵する。後世、浮世絵の北斎にも影響を与えた伊八を、当館はわかりやすく紹介。
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安房、房総半島南東部の自然と文化ともに生まれた伊八の作品性は、まさに近世、江戸後期の自由な感動表現で、動的なバロック様式。
〒296-0001 千葉県鴨川市横渚1401-6
TEL:04-7093-3800
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関連施設
伊八郎信由が、動的な波の表現で、「波の伊八」と呼ばれた頃は、町人文化全盛で、また国学や蘭学の大成した化政文化(かせいぶんか)(1804-1830)の時代。―富嶽三十六景の葛飾北斎(1760-1849)、古事記伝の本居宣長(1730-1801)、解体新書の杉田玄白(1733-1817)。 | |
江戸中期、元禄文化(1688-1703前後)を代表する画家、工芸家、尾形光琳(1658-1716)。古典の王朝文化を明快に装飾、デザインした作品を残す。ダイナミックなデザインとコントラストで、観る人を引き込む日本のバロック様式―、やがて江戸後期、化政文化にたゆたゆとその流れはつづく。 | |
伊八の生まれた房総半島南部は太平洋に臨み漁業が盛んで、多くの海産物が水揚げされる。水深5~20Mに群落を作るカジメの海中林は動物の住処となり、葉状部はアワビやサザエのエサとなる。 | |
恵比寿は日本の神様。海の中から「おとづれ」る神、寄神(よりがみ)。イザナギ(伊耶那岐)、イザナミ(伊耶那美)の親神から子供の時に船に乗せられ捨てられ、漂着して神となる。漁業の神様、商売繁昌の神様。 |