聖護院の庭　浅井忠

佐倉藩藩士の子供で花鳥画を学んだ浅井。文明開化で、パリ万博の監査官として留学したフランスから帰国後、京都に移住。明治36（1903）年、京都の自宅に聖護院洋画研究所を開き指導に当たる。 その自宅近くの聖護院から描いた水彩画の日本の風景の作品。 パリの南63km、水辺のグレー村を訪ね光の描写を研究した浅井は、留学前の作品に比べ、光の整え方は格段に丁寧になる。

資生堂アートハウス

遠州灘から穏やかな風が吹き、粟ヶ岳に連なる山々に抱かれる資生堂掛川工場の広大な敷地内に建つアートハウスでは、優れた近現代美術作品を展示。企業資料館では、資生堂の創業から140年を超える知的資産、商品パッケージを、時代を追って展示。時間と手間をかけて造られた贅沢さが一つ一つにある。綺麗が本モノ。

〒436-0025　静岡県掛川市下俣751-1

TEL：0537-23-6122

明治2年、横浜に書籍や医薬品を輸入販売する丸屋商社が設立され、福沢諭吉に学んだ創業者早矢仕（はやし）有的（ゆうてき）は、「日本人であるかぎりは日本全体の繁栄をはかり、日本国民の幸福を助成すべき責務がある」との設立趣意書を残した。それが今の丸善となる。

加来耕三
学陽書房人物文庫