当館は尾張徳川家伝来の大名道具の数々を所蔵展示する。家康着用の具足。兜は水牛の角を象り、具足全体に熊の毛を植え付け、黒い糸で威す。全身真黒で、真紅の面頬が鮮やかに際立つ。戦国時代からの当世具足の特徴をよく示した奇抜な意匠。家康の遺品として重宝され、江戸時代名古屋城小天守内に特別の場所を設け安置された。
〒461-0023 愛知県名古屋市東区徳川町1017
TEL:052-935-6262
11代将軍の徳川家斉(イエナリ 1773-1841)が、江戸幕府を開く家康公の二百回忌に、東照宮に奉納した糸巻の太刀。鞘(サヤ)の上部を、柄(ツカ)もまく糸で巻く、格調高い太刀の外装、拵(コシラエ)。 漆を塗り、金、銀、錫を一面に蒔き、梨の表面のように研ぎ、また家紋の葵を研ぎ出す。金具は、先端が小さい輪状の刃のハガネ、魚々子(ナナコ)ハガネで、金属面に小さな円文を連続した一面に打ち出した地面に、家紋の葵をまた散らす。
当天守閣は1612(慶長17)年、徳川家康が、最高技術を要する天守石垣には熊本城「武者返し」の加藤清正を、作事奉行に京都・仙洞御所の小堀遠州を使い完成。筏を組み木曽山から川下り、桑名、名古屋へと檜を運び、従来にない層塔型の安定感の中に細やかな意匠を凝らす。その遠州風天守閣上には火除に水を呼ぶとされる鯱を飾る。
〒460-0031 愛知県名古屋市中区本丸1-1
TEL:052-231-1700
姓と苗字は歴史的に別のもの。姓は同祖の氏のランク付けをあらわすカバネ、苗字は私称。源氏は、源氏姓を統轄する長者を表し、武家の棟梁となった頼朝より将軍の系譜となる。そして明より日本国王に封ぜられた足利義満以来、将軍が国王となる。本書は、徳川家は源氏長者と将軍になることで、実質の国王を誇示しえたと語る。
岡野友彦 講談社現代新書
Tags : 名古屋城大名道具徳川美術館愛知県美術館
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