平安朝初期、慈覚大師円仁が諸国を巡る旅で建立した当寺は、佐久市香坂の閼伽流山麓に佇む。閼伽水とは仏教でいう功徳水。1200年仏道修行の霊地、観音堂脇の岩間からは清冽な泉湧く。麓の明泉寺から百体観音のある観音堂までは30分のハイキングコース。山腹の切立った崖下に、千手観音堂や鐘楼、無数の石仏群が残る。
〒385-0005 長野県佐久市香坂字琵琶石2772
TEL:0267-68-3802
京都・曼殊院に伝来の「秋景山水図」「冬景山水図」。もとは、四季山水図4幅があり、その内の2幅であった可能性がある。 細い線で簡略化した、岩や山の表現。安定感のある構図に力強い筆使い。 「秋景」は山や建物を下に集め、広がる空間は上に、 「冬景」は岩や山を上に反時計周りの螺旋状、画面空間に意図的に奥行きを作る。 古典的な描写法を捉われずに組み合わせて、たどり着けないほどに、美を造形する。
各地国分寺は建立にあたっては清々しき良き地を選ぶ。8世紀中頃、信濃国国分寺、国分尼寺が建てられたのは、千曲川沿いで東山道に近い上田。信濃国分寺史跡公園や当寺の境内は清々しい。当寺は、インド牛頭天王信仰につながる「蘇民将来子孫人也」の文字を書き入れた六角形の木製護符を頒布し、遠く天平時代とかさなる。
〒386-0016 長野県上田市国分1057
TEL:0268-24-1388
萩原さんは写真家である。すばらしい観察力と推理力と洞察力をもって、学者が気がつかなかった仮説を提出する。日本古代からの柱と鳥の関係を示す祭のルーツを中国に追いかけて、日本のコメは中国南部のミャオ族(苗族)によってもたらされたのではないかと。
萩原秀三郎 大修館書店
Tags : 明泉寺長野県閼伽流山
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