津山城
津山城
日本では古代より自然に畏敬の念を抱く。武士の美は、その自然のうつろいを取り込み、生きる力とした。古来より、畿内と繋ぐ出雲街道の要所だった当地を治める津山城の最大規模の櫓は、畳敷きで御殿様式の「備中櫓」。保存され受け継がれた近世城郭が、象徴として景観に綺麗を敢えて造形した徳川の戦略と近世大名文化の妙を今に伝えてくれる。
〒708-8501 岡山県津山市山下135
TEL:0868-32-2029(津山市総合企画部)
東博百選
樫鳥糸(カシドリイト)肩赤威(カタアカオドシ)胴丸 秋田一季氏寄贈
室町時代 15世紀 東京国立博物館蔵
樫鳥糸肩赤威胴丸
兜は、花弁を縁取る色のように、金メッキで筋飾り、総覆輪(フクリン)の四十八間の筋鉢で、その正面の神仏の守護を得るその前立は、鍬形(クワガタ)と日輪をデザイン。 胴体を囲い、右脇で引き合わす鎧の胴丸は、黒漆を塗った小さな鉄板を、紺糸に紅染めの赤糸を、斜めに打ち込む組み糸(樫鳥)で、とじ連ねる(威)、 大袖の上段、肩の部分は、赤糸で威す。 首から襟(エリ)を守るシコロの両側が外に反理、矢の攻撃を防ぐ吹返(フキカエシ)をはじめ胸板などに、藻の文様の中に獅子や蝶を型染めした、室町時代からの図柄の正平韋(ショウヘイガワ)といわれる、なめしの染韋(ソメカワ)を用いる。 胴に、兜と袖を配する胴丸の代表的な名品。