当館は、日本で一番月が美しく見える美術館である。東の山からのぼり、夜空を渡る月をひとつの芸術作品に見立て、水面に浮べ奥田元宋の作品『待月』の再現が設計されている。潮(うしお)—奥田小由女。「元宋の赤」に対し、色彩豊かな女性像を造形する小由女の作品。海を連想する青で、「人形」という概念におさまりきらない若き思いを表現する。
〒728-0023 広島県三次市東酒屋町453-6
TEL:0824-65-0010
半筒形の茶碗は天正年間(1573-1592)後半に流行する。 柔らかいモグサの土を使い、真円でなく、高低がつく茶碗の口縁、少し張りのある胴。胴を載せる台、高台(コウダイ)の裏側は、粘土を貼り付けた無雑作な、シイタケの裏のような表現の椎茸高台。 鉄を含む鉱物を砕き塗り、筆で絵を描き、白いユウヤクをかけて焼く。 白い茶碗に、鮮やかな緋色(ヒイロ)の鉄絵。 温もりと振動のイマジネーション。
中国山地は古い地層で、鉄分を多く含む。三次盆地は古代から開けた地域で、実に県内の古墳の3分の1、3000基余りが集中する中国地方有数の古墳密集地である。当館では、碧玉製管玉、ガラス製小玉、鉄製ヤリガンナ、鉄製小刀などの出土品が展示され、古代中国山地の中継地として栄えた三次盆地の歴史が紹介される。
〒729-6216 広島県三次市小田幸町122
TEL:0824-66-2881
作者椹木には、前衛とナショナリズムとを、また芸術と犯罪とを、同じロゴスで語れている感覚が批評的にあるかもしれない。またこれは単なる印象を言うにすぎないが、こうした視点にかかわらず椹木にはなんだか「古風」や「風儀」を読みとる能力が生きている。
椹木野衣 新潮社
Tags : 奥田元宋小由女美術館広島県美術館
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