当館は平山郁夫の貴重な少年時代の絵画、スケッチや下絵等の資料や晩年の作品も展示する。平山は昭和20(1945)年8月6日、被爆。後遺症に苦しみ、やがて「仏教伝来」を初めとする平和を願う作品を多く描く。仏教伝来の源流を求めてシルクロードへ。その距離、35万・にも及ぶ。 旅は歴史を作り、旅路は人を作る。
〒722-2413 広島県尾道市瀬戸田町沢200-2
TEL:0845-27-3800
フタエにあどけない童子の姿。唇はごくわずかに朱色。右手で胸に垂らす飾を押え、左手で天衣をとり、端正に直立する。装身具や衣、台座の縁を特殊な彫刻刀(タガネ)で、丁寧に、丁寧に2個1組の小さな点が並ぶ複連点(フクレンテン)の文様を打ち出す。そうして気品が、醸し出された。—台座の枠、かまちに線刻した各狭間の内部には、墨を塗った痕跡もある。
当寺は海から流れついた唐土肇澄津師作と伝わる聖観音菩薩を本尊とする。和様を基調に唐様を取り入れた朱塗りの国宝三重塔は、色彩と力強い刻線があいまって強烈な印象。四隅の親柱の飾付けには蓮の花を逆にかぶせた珍しい逆蓮華形も見られる。塔が建つ潮音山からは、瀬戸田水道。平山郁夫が子供時代見下ろした景観が望める。
〒722-2411 広島県豊田郡瀬戸田町瀬戸田57
TEL:0845-27-3377
出雲神話の大国主は木の俣で殺され、再生し、逃げたりする。キリストも十字架という木の俣で死と再生をする。大国主の伝承は、世界にまたがる世界樹伝説や洪水伝説や迷宮伝説が断片的にかかわる。著者は、「見えざる旅人」がたえまなくやってきた日本では、その気でめぐりめぐればキリストとも大国主とも出会えるとする。
中西進 文藝春秋
Tags : 平山郁夫美術館広島県美術館
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