入口ロビーのガラス越しに広がる鮮やかな緑は圧巻。隣接の縮景園は、広島藩主・浅野長晟が築成した回遊式庭園で、幾多の景勝を集め縮めたことにその名を由来する。美術館には、近代日本美術を代表する洋画家・靉光(あいみつ)をはじめとする広島ゆかりの作家や作品、重要文化財を含む日本とアジアの工芸作品、さらにはサルバドール・ダリの≪ヴィーナスの夢≫などの西洋絵画等、幅広いジャンルの作品を所蔵。季節の移ろいを感じながら、美術鑑賞の時間を堪能できる。
〒730-0014 広島市中区上幟町2-22
TEL:082-221-6246
半筒形の茶碗は天正年間(1573-1592)後半に流行する。 柔らかいモグサの土を使い、真円でなく、高低がつく茶碗の口縁、少し張りのある胴。胴を載せる台、高台(コウダイ)の裏側は、粘土を貼り付けた無雑作な、シイタケの裏のような表現の椎茸高台。 鉄を含む鉱物を砕き塗り、筆で絵を描き、白いユウヤクをかけて焼く。 白い茶碗に、鮮やかな緋色(ヒイロ)の鉄絵。 温もりと振動のイマジネーション。
本多忠政造営西御屋敷の遺構をもとに復元された姫路城を借景とする庭園。園内に姫山原生林を借景とする潮音斎、築山池泉の庭がある。原生林は、播磨国風土記が伝える難破した神の船から蚕子(ひめこ)が流れ着いた丘が「日女道丘(ひめじおか)」にもかさなる。その庭の古代と近世をかさねる作意、振袖のように自由に豊か。
〒670-0012 兵庫県姫路市本町68
TEL:079-289-4120
江戸時代初期、慶長文化につづく寛永文化。沢庵、柳生宗矩、宮本武蔵、本阿弥光悦、千宗旦、小堀遠州、金森宗和。多々の才能が集う当時のサロンで、新たな型が確立される。頂点は後鳥羽院以来の和歌好きの後水尾院のサロン。やがて壮大と細心を独創的に構成する修学院離宮に結実。本書は、雅なかぶきものの遊芸文化を語る。
熊倉功夫 朝日新聞社
Tags : 広島県広島県立美術館縮景園美術館
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