緑豊かな広島市中央公園の一角にある当館は、フランス印象派を中心としたヨーロッパ近代絵画、明治以降の日本の油彩画を所蔵する。岸田劉生 (1891-1929)は、ゴッホやセザンヌの影響を受け、白樺派人道主義の理想に共鳴し、写実に「内なる美」の表現を深める。西洋を急に追う日本近代絵画の問題をみつめたのだ。
〒730-0011 広島市中区基町3-2
TEL:082-223-2530
東京・銀座に生まれ、黒田清隆に師事した岸田劉生(1891-1929)は,北方ルネサンスやバロックの感化を受け,大正画壇に異彩を放つ。彼は愛娘をモデルにした一連の「麗子像」を制作しているが,レオナルド・ダ・ビンチ(1452−1519)の「モナ・リザ」にヒントを得たという本作は,神秘的な微笑が印象的。
1880(明治13)年、ロダンがパリ装飾美術館門扉の注文を受け、ダンテの神曲「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」と記された地獄の門をテーマに制作。実際に鋳造はされなかったが、この扉のモチーフから独立した彼の作品が制作されていく。「パオロとフランチェスカ」の男が「考える人」で、女が「うずくまる女」。
1954(昭和29)年に実際に起きた滋賀の近江絹糸の労働争議をモデルにした小説。家族主義を標榜するワンマン社長に対し起こさされる労働争議。父親と息子、絹=日本的なものと明察=東洋的、西洋的な見識を対称し、「土着の心情」の価値や意味を提示する。そして絹のワンマン社長が、最後は明察に達するどんでん返し。
三島由紀夫 新潮文庫
Tags : ひろしま美術館美術館
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