求菩提資料館
求菩提資料館
廃仏毀釈の1870年頃まで、豊前・豊後の山里には、天台密教・修験道が広がった。その聖地、求菩提山は、標高782mの円錐形の山で、山中各所には安山岩質の熔岩が散在し、かつての活火山を窺わせる。古代の須恵器が出土し、信仰の山の歴史は古墳時代に遡る。麓の当館に、求菩提修験道にかかわる資料が収蔵展示される。
〒828-0085 福岡県豊前市豊前市大字鳥井畑247
TEL:0979-88-3203
東博百選
鼉龍(ダリュウ)鏡 団伊能氏寄贈
古墳時代 4世紀 東京国立博物館蔵
乳(ニュウ)は鏡の裏面(背面)のトッキ。トッキをに尾があるものは、獣の形が変形したもの。ニュウをめぐりトグロを巻く龍の長くのびた胴の上に、神像と口に棒状のものをくわえた小獣の形をレイアウト。内円に神像と神獣、外円に飛び回る鳥、走り回る獣が、デザインされる中国の神獣鏡。 その中国の鏡を模倣して作られた鏡(倣製鏡、ホウセイキョウ)。ダリュウは、ワニをモチーフにする。内円は、神像ととぐろを巻く龍が頭を共有し、外円は、僧侶の使うホッス(払子)のように変形する。 ホウセイキョウとして、デザインは精密、鋳上(イアガ)りは上々。 —2世紀末頃北部九州の銅矛(ホコ)、畿内・東海地方の銅鐸が姿を消し、群像を描いた画文帯をめぐらせ、 図像を浮彫し、細い線を使い細密な表現が特徴の画文帯神獣鏡が現れた。