紀三井寺
紀三井寺
古来歌に詠まれる和歌の浦に臨み、名草山231段の急な石段をのぼりいたる当寺。奈良時代、唐僧・為光上人が名草山中腹に霊光を観て、山で千手観音を感得し開山。名の由来の三つの井戸は今も清水が湧く。江戸時代紀州徳川藩の信仰の篤さを、正面唐破風、九間四面の総欅造りの本堂が伝える。新しい仏殿では、木造立像では日本最大の大千手観音像が公開されている。
〒641-0012 和歌山市紀三井寺1201
TEL:073-444-1002
東博百選
樫鳥糸(カシドリイト)肩赤威(カタアカオドシ)胴丸 秋田一季氏寄贈
室町時代 15世紀 東京国立博物館蔵
樫鳥糸肩赤威胴丸
兜は、花弁を縁取る色のように、金メッキで筋飾り、総覆輪(フクリン)の四十八間の筋鉢で、その正面の神仏の守護を得るその前立は、鍬形(クワガタ)と日輪をデザイン。 胴体を囲い、右脇で引き合わす鎧の胴丸は、黒漆を塗った小さな鉄板を、紺糸に紅染めの赤糸を、斜めに打ち込む組み糸(樫鳥)で、とじ連ねる(威)、 大袖の上段、肩の部分は、赤糸で威す。 首から襟(エリ)を守るシコロの両側が外に反理、矢の攻撃を防ぐ吹返(フキカエシ)をはじめ胸板などに、藻の文様の中に獅子や蝶を型染めした、室町時代からの図柄の正平韋(ショウヘイガワ)といわれる、なめしの染韋(ソメカワ)を用いる。 胴に、兜と袖を配する胴丸の代表的な名品。
畿内七道
千夜千冊
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