空海は「56億7千万年後に必ず戻る」と言い、承和2( 835)年62歳で入定。今も空海が眠る当院一の橋から御廟まで約2kmの参道は、穏やかな空気に満ちる。遣唐使船で渡海し、密教奥義を授かり、標高800mの高野山を八葉蓮華と見なし曼荼羅世界を築いた、東アジアを北上した空海の生命と意識の潮流も感じる。
〒648-0294 和歌山県伊都郡高野町高野山132
TEL:0736-56-2011(代)
密教(ミッキョウ、秘密仏教)儀式の仏具で、大いなる存在を、目覚めさせ、喜ばすための鈴。 神秘的な渦巻きの文様はじめ、いつくもの帯状の文様が側面をめぐる。知恵の世界、金剛界と慈悲の世界、胎蔵界のそれぞれ四仏の仏を象徴する神聖なる文字、インドの梵字(ボンジ)をあわわす種子(シュジ)が、花の優雅な文様を伴い現れる。 優美な姿と豊かで精緻な装飾が調和。高い格調を造形する。
823年空海が嵯峨天皇から東寺を賜り、真言密教の根本道場とする。金堂に国家安寧の薬師如来を、講堂に密教根本の大日如来と密教尊像を安置。五重塔は心柱を大日如来に見立て、周囲に須弥壇上に金剛界四仏如来と八大菩薩を安置。この塔に地震倒壊はない。各層を組み積み上げ緊結しない柔構造で、自壊力より復元力が勝る。
〒601-8473 京都市南区九条町1
TEL:075-691-3325
仏教の要訣とは、せんじつめればいかに意識をコントロールできるかという点にかかっている。仏教と密教の流れをアジアの流れに組み込み、生命の流れと意識の流れを刳り貫いて、それらの流れの重なりを空海自身の夢と描く、日本史に残すべき松岡正剛の渾身作。
松岡正剛まつおかせいごう 春秋社
Tags : 和歌山県金剛峯寺
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