当寺は、四国巡礼69番札所で、全長74cm、顔面部のみ板目の寄木白木造りの釈迦涅槃像を安置。釈迦入滅の仏涅槃図を彫刻で現す日本では数少ない作例。柔和優麗な藤原期の可憐な小さな像が、沙羅双樹の下で、頭を北に向け右脇を下にし、両足を重ねて身を横たえ、寂然として大涅槃に入るそのー瞬をまた劇的に伝える。
〒768-0062 香川県観音寺市八幡町1-2-7
TEL:0875-25-3871
密教(ミッキョウ、秘密仏教)儀式の仏具で、大いなる存在を、目覚めさせ、喜ばすための鈴。 神秘的な渦巻きの文様はじめ、いつくもの帯状の文様が側面をめぐる。知恵の世界、金剛界と慈悲の世界、胎蔵界のそれぞれ四仏の仏を象徴する神聖なる文字、インドの梵字(ボンジ)をあわわす種子(シュジ)が、花の優雅な文様を伴い現れる。 優美な姿と豊かで精緻な装飾が調和。高い格調を造形する。
空海は「56億7千万年後に必ず戻る」と言い、承和2( 835)年62歳で入定。今も空海が眠る当院一の橋から御廟まで約2kmの参道は、穏やかな空気に満ちる。遣唐使船で渡海し、密教奥義を授かり、標高800mの高野山を八葉蓮華と見なし曼荼羅世界を築いた、東アジアを北上した空海の生命と意識の潮流も感じる。
〒648-0294 和歌山県伊都郡高野町高野山132
TEL:0736-56-2011(代)
仏教の要訣とは、せんじつめればいかに意識をコントロールできるかという点にかかっている。仏教と密教の流れをアジアの流れに組み込み、生命の流れと意識の流れを刳り貫いて、それらの流れの重なりを空海自身の夢と描く、日本史に残すべき松岡正剛の渾身作。
松岡正剛まつおかせいごう 春秋社
Tags : 観音寺讃岐香川県
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