大社本殿の佇まいをかつて現代芸術家、岡本太郎(1911—1996)も「この野蛮な凄み、迫力」と絶賛。2000年に境内から、表面に11〜13世紀代の赤色顔料ベンガラが僅かに付着した直径1.4m柱を3本束ねた巨大柱が出土。平安後期東大寺大仏殿を凌ぐ本殿が存在した可能性を示唆。4世紀代祭祀用の勾玉も出土し、祈り継がれる聖地であることを伝える。
〒699-0701 島根県出雲市大社町宮内
TEL:0853-53-3100
袈裟などの衣類を運ぶ箱。仙人が金・銀の宮殿に住むと、古代中国で言われた東の海に現れる島、蓬莱山を長寿の亀や鶴と描く。 蓋(フタ)のような形のため、別の箱の身と組み合わされた。 しかし側面の松喰鶴(マツクイヅル)の向きから、もともとは単独で、衣服を入れる広蓋(ヒロブタ)や髪道具など一時入れる乱箱(ミダレバコ)のように衣類等を整理・運ぶためのものと推定される。 金粉を蒔いた後に、絵を研ぎ出す技法、研出蒔絵を、疎と密に使い分け、表現する幻想性。平安時代後期の蒔絵の名品。
(福井県敦賀市から山形県庄内地方までの)古代高志国の姫、奴奈川姫(ぬなかわひめ)に、出雲の大国主命が求婚にやってきたとの伝説。原石と加工技術の出会い。ヒスイは古代魔除けの貴石とされ、海上ネットワークで日本列島東西に供給された。当館は、中央地溝帯・フォッサマグナ西辺の糸魚川静岡構造線の直上、美山公園の奴奈川の郷にある石の博物館。大型のヒスイの原石はじめ貴重な岩石標本を展示する。
〒941-0056 新潟県糸魚川市 一ノ宮1313
TEL:025-553-1880
出雲神話の大国主は木の俣で殺され、再生し、逃げたりする。キリストも十字架という木の俣で死と再生をする。大国主の伝承は、世界にまたがる世界樹伝説や洪水伝説や迷宮伝説が断片的にかかわる。著者は、「見えざる旅人」がたえまなくやってきた日本では、その気でめぐりめぐればキリストとも大国主とも出会えるとする。
中西進 文藝春秋
Tags : 出雲大社島根県東大寺
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