1015段の石段が奥の院の壮観な景観へとつづく。江戸期芭蕉は石段を登る中に幽玄なる閑さを観、名句を残す。当寺は、平安時代、慈覚大師建立の四寺の一つ、—陸奥国府・多賀城の鬼門を守る瑞巌寺、北の玄武の中尊寺と毛越寺、そして西の白虎の立石寺。根本中堂では、円仁の師・最澄開山の比叡山延暦寺より移された不滅の法灯が、悠久の時を灯つづける。
〒999-3301 山形市大字山寺4456-1
TEL:023-695-2002
京都・曼殊院に伝来の「秋景山水図」「冬景山水図」。もとは、四季山水図4幅があり、その内の2幅であった可能性がある。 細い線で簡略化した、岩や山の表現。安定感のある構図に力強い筆使い。 「秋景」は山や建物を下に集め、広がる空間は上に、 「冬景」は岩や山を上に反時計周りの螺旋状、画面空間に意図的に奥行きを作る。 古典的な描写法を捉われずに組み合わせて、たどり着けないほどに、美を造形する。
豊満でなく、故意に壊されていないこの土偶は女神像と推定。顔に目・鼻・口の表現がなく、両肩から胸のラインはシャープで、細くしまった腰と出尻が、バランスが良く広がる足元へとつながる。日本最大の47cmの長身土偶で、八頭身の姿は現代アートを思わせる。当館は、山形市の中央部に位置する霞城公園のなかにある。
〒990-0826 山形市霞城町1番8号(霞城公園内)
TEL:023-645-1111
芭蕉が「閑さや岩にしみ入る」を詠んだ山形・山寺。立て岩を崇拝し、また奥の院に幼ない時になくなった子供たちを結婚した若い夫婦として描いた絵馬が納められる。これは東アジアにも見られる風習。梅原は芭蕉の旅の意図が日本の深層への旅だったと思えた。
梅原猛 集英社文庫
Tags : 中尊寺多賀城比叡山延暦寺毛越寺瑞巌寺立石寺
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