大分県境から矢部川と星野川が合流する八女は、古代から自然の恵み溢れる扇状地。現在は九州屈指のお茶の産地である。清流矢部川に夕日がかかるころ、視界一面に広がる茶畑に、古代逍遥。歴史は勝利者が残す。物証は事実を語る。反乱王の筑紫君磐井の墓の尊厳さが保たれてきた事実が、その君の正当性を静かに物語っている。
福岡県八女市
TEL:0942-33-9131 (国土交通省 九州地方整備局 筑後川河川事務所)
透し彫りの悪霊防御のカエン(火焔)紋の内に、透し彫りの絡み合った2頭の龍。半球の飾り金具を付けた蛇行する金具。薄い金板を連ねて垂らす飾りホヨウ(歩揺)が、帽子や透し彫りの縁に多く付く。また歩くと、きらきらと輝く。 ともに出土した素環頭(ソカントウ)大刀の環頭部分の外周、帯の金具—四角の帯留め、カ帯(カタイ)金具、鏡のように平らな、鏡板にも龍の文様が施される。
当財は、6世紀中頃の福岡県八女市鶴見山古墳から出土した武装石人、高さ158cm。頭部には冑、胴部には短甲、下半身部には草摺(クサズリ)を装着。九州地方に発展した石人・石馬による古墳祭祀の実態を示す重要な資料。当館では、八女古墳群から出土の埴輪、須恵器、金環、金製垂飾付耳飾り、鉄製の武器・武具を所蔵展示。
〒834-0006 福岡県八女市吉田1562-1
TEL:0943-24-3200 (岩戸山歴史文化交流館 いわいの郷)
『万葉集』巻一冒頭で、雄略は英雄であって人間であることをあらわす。実像がきわめて鮮明な日本史誕生の母型をもった最初の大王。河内王朝が大きな頂点を迎え、そして象形された日本の母型のひとつは、東アジア社会のストリームとは決して無縁ではなかった。
岡田英弘 ちくま文庫
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