当御所は、鎌倉時代の火災時に臨時の皇居、里内裏に再建されたもの。武家の時代に鎌倉幕府が再建を許さなかった古来の内裏の形を今に伝える。 現存の建物は安政2(1855)年の再建で中世平安様式にならう。北極星が座する紫宸殿は、公式典の正殿で、儀式の際左近衛兵、右近衛兵が配陣した場所には桜と橘が植生される。
〒602-8611 京都市上京区京都御苑3
TEL:075-211-1211(代)(宮内庁京都事務所)
唐の白居易(722−846)の詩文集『白氏文集』巻第65のうちの8篇の詩を書いた、揮毫したもの。書の和様を大成した三蹟の一人、藤原行成(972-1027)47歳の筆跡。草書を交えた行書体で書写されている。格調高い和様の完成された洗練美が展開される書道家で歌人の伏見天皇(1265−1317)遺愛の品。
当御所は寛永4(1627)年、八条宮智仁親王の甥、後水尾上皇の為、退位後に内裏から退去する御所として造営された。その庭園は綺麗さびの小堀遠州による作庭である。回遊式庭園の二つの池の間には藤棚の美しい八ツ橋がかかる。まさに近世・慶長の美の結実がそこにある。常に石組みなどの締めを置く、華麗なる美の展覧。
鎌倉からの中世を、密教を中心に神道的なものも含め、寺社体制を組み入れ、宗教の世俗化を促進させたと本書は読み解く。武士が中心となってリアリズムを求めただけでないと。法皇、八幡宮、神宮、中国・唐から舶来した知識やシステムを選択し、神と結びつけ仏教を広め、古代からの王法と仏法をかさね構築する日本が見える。
黒田俊雄 法藏館
Tags : 京都御所皇居鎌倉
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